職員インタビュー

interview
医師 S先生

訪問診療だからこそ、
より迅速で身近な治療を心がけています。

2017年4月入職医師 S先生

略歴

1993年
医学部卒業
1993年
卒業大学医局 入局 大学病院および関連病院にて初期研修
1995年
医局関連病院 循環器内科 勤務
2014年
医局関連病院 循環器内科部長 兼 大学臨床講師
2017年
山田メディカルクリニック 入職
和光会に入職を決めたきっかけはどんなところですか?

和光会の訪問診療の魅力は、法人内に訪問看護ステーションのみならず、ケアマネジャーや介護スタッフなどの多職種の事業所を抱えていることです。多職種の連携により患者さんに対してきめ細かく迅速な診療が可能なのではないかと思いました。
また実際に就職してから知ったことですが、複数の医療機関(山田病院、山田メディカルクリニック、北方在宅クリニック、和光会在宅クリニック大垣)が岐阜市及び近郊の幅広い地域の様々な疾病の患者さんに対して診療を行い、協力し合っていることも魅力だと思います。

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訪問診療に携わって良かった点や、やりがいはどんなときに感じたか教えてください。

高齢患者さんは、例えば、認知症や生活習慣病、骨折・骨粗鬆症、排尿障害、嚥下障害など併発症をたくさん抱えていて、治療に手がかかります。高齢で独居や老々介護の生活環境だったりすると、服薬や水分・塩分制限が困難となります。こうした患者さんには、訪問診療や訪問看護・介護が力を発揮することになります。

難治性の心不全の患者さんで、認知機能や体力の低下によって通院が困難にな った場合でも、2週間おきの往診によりきめ細かく体重や浮腫の観察が可能となり、訪問診療によってうまく治療ができることがあります。こうした時に、やりがいを感じます。

また、「在宅看取り」は訪問診療ならではの分野と思います。例えば、患者さんが死期を悟って、家に帰ることを決心できる時代になったと思います。相当な覚悟の上で最期の力を振り絞って帰られることもあります。こうした時には、実際に患者さんは満足されますし、在宅医として「戻って来られてよかったですね。」と 言ってあげられる充実があります。
患者さんの満足感とは、自宅に戻り自由とプライバシーを得るということによってもたらされるのだろうと思います。そしてご家族もそのような患者さんの気持ちに思い至ったときに、「希望を叶えてあげてよかった」としみじみと実感されるのだろうと思います。

訪問診療を行ううえで心がけていることはありますか?

患者さんの要望や病状の変化には迅速に対応するようにしています。またそのために、和光会の長所である多職種間のコミュニケーションの良さが最大限に生かされていると思います。往診医と訪問看護師とは、電話のやり取りだけではなく、THPという情報共有ツールを利用してリアルタイムに連携しています。また、夜間や週末でも、往診患者が病院へ搬送される際には、往診医は直ちに紹介状を記載し送付できる体制になっています。

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和光会に入職する前に「訪問診療」のご経験はありましたか?

ありませんが、元々卒業大学の複数の先生が訪問診療に携わっていたり、また最近は学会で訪問診療に携わる先生の発表が増えていることから、訪問診療を常々身近なものに感じていました。

現在の勤務内容を教えてください。

常勤医師として、週5日、8:30〜17:30 で勤務しています。訪問診療業務は、週5コマ行っています。訪問診療先は、1コマあたり個人宅なら数件、または施設なら15〜20件です。
通常業務以外に、休日のオンコール当番の業務も行っています。往診業務以外の時間は、山田メディカルクリニックで外来診察を行います。クリニックには生理機能検査室(エコー)や放射線科(CT)、内視鏡検査室があり、時には訪問診療の患者さんに外来を受診してもらい、精密検査を行うこともあります。

入職後、訪問診療についての研修プログラムやフォロー体制はどんなものがありますか?

訪問診療センターでの週1回の事例検討会があります。気になる患者さんの病態に関して、センター内の医師と話し合ったり、相談したりすることができます。

セカンドキャリアとして入職先を探された際に、こだわったポイントがあれば教えてください。

循環器内科の専門性が生かせることを念頭にしました。

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入職を考えている方にメッセージをお願いします。

訪問診療はやりがいのある仕事です。きちんと研修を行い、臨床の基礎力を固めた後に来ていただくと、より充実感が味わえると思います。多くの先生方に、ぜひ訪問診療を志してもらいたいと思います。